予定より前倒しして外壁塗装

妻が笑顔で帰って来た。
妻、「ねえねえ、聞いて聞いて」
私、「何だよ?」
妻、「今なら外壁塗装に補助金が出るんだって」
私、「そんなの知ってるよ」
妻、「どうして知ってるの?」
私、「会社の同僚らに聞いたの」
妻、「知ってたなら、どうして私に教えてくれなかったの?」
私、「うちには関係ないだろ」
妻、「どうして、うちには関係が無いの?」
私、「うちの家は、まだ建てて10年経ってないんだよ」
妻、「10年経たないと、外壁塗装はしちゃいけないの?」
私、「そうじゃないけど、無駄だろ」
妻、「何が無駄なの?」
私、「君だって、若い時はメイクをしなかっただろ?」
妻、「うん」
私、「メイクをするようになったのは、肌が老いたからだろ」
妻、「貴方、私のことを、そんなふうに見てたの?」
私、「そうじゃないよ、例え話だよ」
妻、「何処が例え話なのよ」
私、「塗装が必要な外壁と、メイクが必要な肌のことだよ」
妻、「メイクが必要な肌を、私に例えないでよ」
面倒くせー!と思ったのだが、このまま話を続けたらドツボにはまりそうな気がしたため、雑誌を読むふりをすると
妻、「まだ、話は済んでないわよ」
私、「なんだよ!まだ続けるのか?」
妻、「若い子だってメイクをするじゃない」
私、「それが、どうしたんだよ」
妻、「築10年が経ってなくても外壁塗装をしても良いじゃない」
私、「どうして外壁塗装に執着するの?オカシクない?」
妻、「私、オカシイのかな?」
私、「ごめん、俺が言い過ぎた」
予定より2年前倒しして外壁塗装をすると、
塗装業者さん、「外壁が傷んでなかったので、完璧な仕上がりです」
それを聞いて、前倒しで外壁塗装をして良かったと思えた。