結婚11年目の「まさか」

外壁塗装を行う業者さんが来ると、娘2人がコソコソ話を始めた。
私、「何を話してるの?」
妻、「ヤメなさい。嫌われるわよ」
私、「何を話しているの?と聞いただけだろ!」
妻、「どうせ貴方のことだから、業者のお兄さん達にヤキモチを焼いたんでしょ?」
私、「違うよ・・・」
とは言ったが、自分の娘がどんな男に興味があるのか気になって悪いか!
昼になり、塗装業者の若者達が持参した弁当を食べ始めると、
妻、「業者さんにお茶を出すから手伝って」
娘2人、「はーい」
私、「・・・(はーい、じゃねえよ)・・・」

私、「お茶を出すことくらい1人で出来るだろ?」
妻、「貴方いつも言ってるじゃない、女の子は率先してお母さんのお手伝いをしなさいって」
私、「・・・」
普段はお手伝いを嫌がる娘達が、率先してお手伝いをすることになった。
上の娘、「私がコップを持って行く」
下の娘、「イヤだ、私がコップを持って行く」
上の娘、「私が先に言ったのよ」
下の娘、「私が先に持って行こうと思ったの」
妻、「ケンカしない。コップはお母さんが持って行く」
2人の娘、「えー!」
俺のほうが「えー!!!」だよ。俺なんて、結婚してから一度もお茶を出してもらったことがない!

2人の娘、「お母さん、まだ?」
妻、「ちょっと待って、今、メイクを直しるから」
私、「ハアー!?」
私の溜息に2人の娘が、小さく微笑んだ。

私、「マスクをして行きなさい」
2人の娘、「どうして?」
私、「どうしても!」

塗装業者の若者達にお茶を出して戻って来ると
2人の娘、「お兄さん達、コロンの良い匂いがした」
私、「お母さんは?」
娘、「お兄さん達と、まだ話してる」
家の外壁塗装の約1ヶ月間、妻のことでヤキモチを焼くとは思わなかった。

宮崎の外壁塗装